「早稲田大学と歌」と聞いて、皆さんは何を連想されるだろうか。「都の西北…」で始まる校歌だろうか。それとも「紺碧の空」や「コンバットマーチ」だろうか。これらはいずれも現在でも歌い継がれている歌であり、確かに早稲田を象徴する歌である。
しかしながらこうした歌がある一方で、早稲田大学の長い歴史の中には世代を越えることなく葬り去られていった歌も存在する。そうした歌も早稲田大学の一側面を象徴するものに相違ないし、早稲田大学に籍を置くものとしては時にそうした歴史を見つめることも大事なことではないだろうか。
本稿は、そうした知られざる早稲田の歌のいくつかを取り上げてみることとしたい。そこには、きっとあなたの知らない早稲田大学の歴史があるはずである。
(遠藤彰人)