川村氏は1950年に青森県にて生まれ、早稲田大学に入学した。大学在学中に中国にて経験したこと、そしてドキュメンタリー番組「村の女は眠れない」に大きな影響を受けて放送の世界を志す。 1973年テレビ朝日に入局。報道記者として都庁担当、総理番記者(三木内閣)を経た後、ドキュメンタリーの制作を手がけ、「シリーズ特集・老い…」でギャラクシー賞、「今、我が子は」で民放連賞を受賞する。ディレクターとして大切な要素は構成力、編集力だと話す。現在は何十時間もVTRを回すことができるが、以前は使用時間が制限されたフィルムの中で、いかに核心的なものを撮ることができるかが勝負だったので、カメラマンとしてのセンスは昔の方が敏感だったと語る。 テレビメディアにはon the spotの考え方が大切だと言う。現場が語りかけてくる事実を伝えることがメディアの役割であり、また現場取材で記者も感性を磨くことができる。この考え方を大切にし、イラン・イラク戦争の最前線取材やバグダッドでの長期取材など、海外の現場で事件報道を行った。 2000年からテレビ朝日のコメンテーターとして仕事をする。現在は「やじうまプラス」のほか、「ワイド!スクランブル」など各番組で特に外交、政治経済に強いコメンテーターとして活躍。ここでも現場からの情報を大切にしてコメントをし、世の中に様々な見方・要素を提供することで視聴者が多角的に物事を考えることができるヒントを少しでも感じ取ってもらえればと考えている。 インタビュワー主担当:阿部慎平 副担当:大槻万梨子