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シリーズ・放送人インタビュー2011 <第10回>早坂暁氏

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 早坂暁氏は、1929年愛媛県に生まれる。芝居小屋を所有する商家で育つが、芸能への興味は特になかったという。進学期は六・五・四・四から、六・三・三・四へという教育制度の転換期にあたり、最後の旧制高校生となる。親のすすめで旧制松山高校医学部コースへ進学する。しかし大学受験では、解答用紙を白紙で提出するほど医者になるのが厭だった。それは、開業医だった伯父のいい加減な生活ぶりを目の当たりにしていたからである。そして、田舎町から脱出したいという強い思いから、東京の医学部を受験するため上京する。東京大学医学部に合格するが不合格だったと嘘をつき、田舎へ帰りたくない一心で日本大学芸術学部演劇科に進学する。

 演劇科の講師であった青江舜二郎氏から依頼され、初めてシナリオを作成する。それは、テレビの試験放送用のドラマであった。結局、テレビの将来性を感じなかったため、その道へは進まず、アルバイトをしながら仕事を探した。その後、能、生け花担当の日本文化業界紙の記者となった。

これらを振り返り、演劇の授業がシナリオライターの源泉、仕事探しがシナリオ修業だったという。

2011年「僕のテレビでの活動は、すべて歴史のリアリズム、そして時代のリアリズムと生活感をいきいきと伝えたい一点にあります」と語り、若き人々にその思いを託す。そして最後に、若き人々にこの言葉を贈った。「我々はどこから来たのか、我々は何者か、そして我々はどこへ行くのか」

 インタビュワー
主担当:湊沙織 副担当:阿部慎平   

ゼミジャーナル vol.2

ゼミジャーナル vol.1

シリーズ・記者インタビュー2010

シリーズ・放送人インタビュー2011